ＧＷということもあり以前から好きだった松原智恵子の出演作品について色々と感想などを書いていきたい（その１）
青春の鐘1967年1月 智恵子21才
松原智恵子/久美子、名家の社長令嬢
舟木一夫/村瀬、弟の家庭教師として家にくる大学生。
藤竜也/相田、久美子の政略結婚の婚約者
山本陽子/洋子、村瀬の故郷の幼なじみ。
今回舟木は大学のサッカー部のキャプテンということで少し男っぽい演技をしている。といってもポスター写真だと勘違いしてしまいそうになるが、我ら青春みたいな感じではなくてあくまで恋愛映画である。智恵子の弟が中学受験するということで大学生の舟木が智恵子の家に家庭教師としてやってくる。智恵子にしかなつかない飼い犬を来たその日に手なずけてしまったことで智恵子は舟木に惹かれる。智恵子には藤竜也の婚約者がいるが、そんなの関係なく舟木の故郷の長岡に弟と舟木と一緒に押し掛ける。（こういう他人の家にどんどん行くというのは当時は普通だったのだろうか？）
藤竜也のことはすっかり忘れてスキーを満喫する智恵子。智恵子の映画の中でこんな満面笑顔のシーンがあるのはじつは珍しい。
東京と長岡を行ったり来たりしながら弟の中学受験問題と絡めて描かれる。鐘とは長岡の丘に舟木の兄が趣味で建設してる鐘。智恵子は舟木の故郷の長岡では山本陽子と取り合いてきな空気が流れ羨ましい。舟木と智恵子がいい仲になるのがまずい両親は舟木に出入り禁止を言い渡す
舟木の出入り禁止を知り、正月からショックを受ける和服の智恵子。智恵子は正面より少し斜めから映したほうがより美しいのである。
この映画では智恵子はハーフウエーブで髪は肩まで、この辺りから伸ばし始めて台風とざくろではロングまでのばしたのか。昭和42年だが全然昔の感じがしない。途中東京のクリスマス風景が出てくるが2000年だといってもわからないだろう。公衆電話がダイヤル式で昔だなとわかる。
智恵子の弟がうるさく言われて惚れた山本陽子がいる長岡に向かってしまい、あとを追いかけた智恵子と舟木。ダイヤル式の公衆電話も懐かしいがその上の１１９番と１１０番だけ無料でかけられる小さな赤いダイヤルボックスが懐かしい
最後はこれまた強引なハッピーエンド風で終わる。キスシーンとかはなし。健全。（死ななくてよかった。舟木が出ると悲劇で終わりやすいからねえ。）
涙でいいの 1969年11月 智恵子24才
智恵子/千春、那須の牧場の次女、東京で友達と二人で部屋を借りて大学に行ってる。
稲垣美穂子/千秋、那須の牧場の長女母を、亡くし父の牧場を手伝っている。
御木本伸介/曽根、死んだ千秋の婚約者の友人。山岳カメラマン
浜田光夫/隣の養豚業の兄ちゃん。
智恵子演じる千春が大学の友人たちと実家の牧場へ遊びがてら戻ったタイミングで曽根と出会い、惹かれ、東京へ戻ってからも曽根と会う。曽根は婆やと二人でツタの絡まる豪邸で暮らしているが、ここに智恵子が積極的に通う。智恵子も24才になったからか段々役柄も際どくなってきた。正直こんなかわいい女性が何回も押しかけてきて好きにしていいと言ってるのは10生に一回あるかないかの幸運なのにこの曽根は毎回冷たく追い返す。徳が高いというよりもはやゲイ疑惑だ。
おじさんに猛アタックして何度も家に押し掛ける智恵子。普通はありえない。
しかもこの曽根優に10才は年上である。(役者の実年齢ではなんと１４歳上だ）なんという勿体なさ。で結局曽根は姉の千秋が好きだったということで一緒にスイスに行き、千春は牧場に戻り、浜田光夫といいかんじになりそうなところでエンド。
実家の牧場の仕事をする（トラクターに乗ってる）故郷でモテモテの智恵子。そりゃそうだろう。
最初涙でいいのの涙は姉のほうかと思ったら智恵子のほうだった。いつもは迫られる智恵子が積極的に男にせまるのは珍しい映画である。
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