芦川いづみ-あいつと私-あじさいの歌(映画レビュー)

映画 ドラマ
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あいつと私 1961年9月 いづみ25才

あいつと私

芦川いづみ/浅田けい子

吉永小百合/浅田ゆみ子

石原裕次郎/黒川三郎

笹森礼子/加山さと子

中原早苗/野溝あさ子

渡辺美佐子/松本みち子

この映画もまだ日活シリーズ見始めの最初の頃に見て、裕次郎のあまりにものボンボン設定にいやけが差し、途中まで見てからしばらくほっぽっていたものだが改めて見てみると最後はやっぱり爽やかな感じにまとめてくるのはさすが裕次郎という感じ。

話は裕福な大学生たち(慶応大学?)の青春ストーリーです。途中途中いづみの独白ナレーションが挟まれます。石坂洋次郎原作で相変わらず性的な話題をあちこち絡めてきてます。当時の青春スターをたくさんキャスティングしている豪華俳優陣。

映画冒頭、奔放な裕次郎の発言に怒った女性徒達から詰め寄られる裕次郎。はい、ご褒美ですね。

いづみは田園調布にすむお嬢様。4人姉妹の長女である。吉永小百合は高校生の次女である。しかしこの映画の中では小百合の出番は少ない。家のシーンで3言くらいセリフがあるくらいだ。笹森礼子はいづみと裕次郎のクラスメイトでお嬢様。この笹森礼子はもうすぐ結婚すると仲間に言ったときに中原早苗がもうやったのかと聞くシーンでやったと答えるとワーッと胴上げするのだが最後ドスンと落としていた!これは危険すぎるからもうやらないでほしい。脊髄やって不随になる危険がある。

笹森礼子の結婚式のシーン

その笹森礼子の結婚式の日は日米安保の学生デモ当日でもあり、礼子を好きだった小沢昭一が憂さ晴らしにデモ隊に参加する。見事怪我して帰ってきた小沢を連れて裕次郎といづみは吉行和子の家に行くとしばらくしてデモに参加していた標滋賀子が転がり込んでくる。デモ隊の男子学生に酒飲まされて回されたというのだ。(なんか渋谷ハロウインでも同じようなことが起きて問題になっていたな。時代は違っても考えることはエロが基本ですな。実際当時振り返ったインタビュー記事見ると安保デモはお祭りみたいで面白そうだから参加したというのが多い。映画の中でもよく高揚感が表現されていてちょっとあの中に加わりたくなった。)というわけで最初は標滋賀子の身を案じていた吉行和子がやったのが自分の彼氏だとわかると一転して「淫売!」とかののしる側に回っていったりして修羅場と化す。

その後仲間たちで裕次郎の別荘に優位朗の高級車でドライブにいくが途中工事の青年たちに会い、そこでは「おぼっちゃんが遊びでデモとかやってるときに俺たちは汗して労働しなきゃならねえ。女連れで遊び回りやがって」とか言われてあわや乱闘になるところ裕次郎が持っていたモデルガンで空砲撃ってなんとか危機を脱した。(教科書でブルジョアジーがフランス革命を起こしたとされているが確かに貧しすぎると革命やデモをやってる暇も気概も生まれないのだ。そのために日本の為政者は必死に国民を貧しくしようとしている。)

その夜は暴風雨となり、裕次郎の母の轟由起子が渡辺美佐子らと別荘に様子を見にやってくる。いづみは裕次郎と渡辺美佐子のただならぬ関係に不信を持ち裕次郎に問いただすと渡辺美佐子は少年だった裕次郎に性の手ほどきをしたのだという。それも母の言いつけで。(おいおいこれもご褒美か?当時の上流階級はこの世の天国か?)いづみは「不潔だわ!」と雨降ってる外に飛びだすが裕次郎が追いかけていって言い合いの後結局キスした。(まんそうなるわな)

その後裕次郎は母の誕生日にいづみを家に連れてくるがその時母の古い友人だという阿川(滝沢修)が訪ねてきていた。阿川がアメリカで事業家として成功しており今はホテル3軒にチェーンストアーを経営してるという。だがまあお決まりでこの阿川が本当の裕次郎の父親であり、裕次郎にアメリカにこないかと誘う。母は裕次郎に出生のことは内緒にしていたがいづみに話しているのを立ち聞きしてしまい、むしゃくしゃして殴り合いでもやるかと阿川に言うが結局腕相撲して分かり合い、いづみを抱き寄せて「僕の婚約者だ」と言って最後は爽やかに締めくくるのであった。

またいつものこの坂が映る。今度ロケ地探訪行ってみよう。

あじさいの歌 1960年4月 いづみ24才

あじさいの歌

芦川いづみ/倉田けい子

石原裕次郎/河田藤助

中原早苗/島村のり子

昭和の上流階級のお話。いづみが暮らす洋館はまたしても陽のあたる坂道とか風船で出てきた田園調布の豪邸。でもこの映画いづみのコンディションがいいんです。

画質がよいからだろうか。いづみは学校は小学校までで中学からは家庭教師オンリーって設定だけど義務教育いかなくても大丈夫か?今は1日もいかなくても中学卒業させてくれるけど昔は小学や中学でも留年とかあったし。

そしていづみを世の中に馴染ませるのに友達として中原早苗を雇う。こういう金の使い方してみたい。

いつものように裕次郎との恋のライバル(かませ犬)は中原早苗です。途中で裕次郎とやらかす描写がでてくるけど終わったあとあんなにあっさり部屋からでてくるだろうか。というよりやはりシャワーは浴びてからにしてほしい。昔だからみんな銭湯か、尿道炎とかカイカイになりそうだ。でもこの映画中原早苗もかわいいんだよ。

やっぱり保存状態がよかつたのか。

いづみが一歳半のときに家を出ていった母親は轟夕起子(この人はほんと演技の幅が広い。少しずつ映画によって人格が違うんだよなあ)で残り30分あたりででてくる。

この映画では裕次郎は中原早苗と遠野英二郎と轟夕起子をオンブしてみんなの橋渡しと気分を上げてくれる天使のような役である。裕次郎が入り込んだいづみの家は遠野英二郎にも笑顔が戻り明るい家となる。

裕次郎も中原早苗からいづみに乗り換えようかなーというところで映画は終わる。

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