芦川いづみ-風船(映画レビュー)

映画 ドラマ
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風船 1956年2月 いづみ 20才

風船

芦川いづみ/村上珠子(社長の娘ドラ息子の妹、小児麻痺で左手が不自由)
森雅之/村上春樹(カメラ会社社長)
三橋達也/村上圭吾(ドラ息子でカメラ会社部長)
北原三枝/三木原ミキ子(クラブ歌手)
新珠三千代/山名久美子(ドラ息子の愛人。戦争未亡人)

文藝大作。白黒であるが他の日活白黒映画に比べて画質がクッキリしていて奇麗で見やすい。大作だから保管が丁寧だったのであろうか、ならば最初からカラーで撮ればよかったのに。
主人公は一応社長の森雅之ということだがなんかドラ息子の三橋達也が主人公のように見える。
大まかな筋としては森雅之はもともと画家目指してたがあきらめて会社を起こして成功した。そのドラ息子は愛人(新珠三千代)をもってるが、知り合いからクラブ歌手(北原三枝)を紹介され、クラブ歌手に乗り換えようとしたら愛人が自殺してしまう。といったところ。
いづみはいつもの快活な感じではなく、幼い頃の病気により、少しトロい感じでしかも左腕が不自由な少女の役。ここまで若いいづみは初見だったために和製オードリーヘプバーンと言われたのがよくわかった。

少しトロいが心が綺麗な娘でドラ息子の愛人とも純粋な心で交流している。愛人のことも好きでいい人にだと言っている。
自分のところへ来てくれないのでドラ息子の実家にやってきた愛人をもてなすいづみ

 

ドラ息子にぞっこんの愛人(戦争未亡人でもある(; ;))

しかしドラ息子がなんともかんとも酷い男だ。あれだけ愛人に好かれているのにドライに金だけの女と割り切っており、新しい女が現れるとさらに冷たくなり、自殺未遂後、自殺後も愛人のところには戻らないのであった。
北原三枝はクラブ歌手として露出高い衣装で出てくるが身体も大きく、スタイルがよく、ボンキユボンな肉感的でエロい。石原裕次郎が参るのもわかる。

1956年、昭和31年の時代背景の記録映画としても価値が高い。登場人物達でよく出てくるセリフで「こんな時代だからそんなこといいだろ」とか「忙しい時代だ」とかがあるが今(2023)とくらべたら、いやいや全然落ち着いてるし形式ばってますよと言いたくなる。出てくる喋りもみんな凄く上品な言葉使いだ。それ考えると2023年以降はどれだけ崩壊してしまうんだろう。猿に戻るんかな。それと現代格差問題が指摘されているが映画内の格差はもっともっと酷い。日活映画は上流階級で女中がいる家とその住人がよく描かれるがそんなのほんの一握りで一般人は上流の100分の1以下の収入で汚く狭く不便にくらしている。多分これが人間社会の通常の格差なんだろう。1億総中流といわれた1970-1990年代が如何に奇跡な時代だったかと思った。これって東西冷戦の時代なんだよねえ、だからワンワールドなんかになって完全支配時代になったらどんだけ酷い身分差別時代になることやら。
あと60になる社長が最後に社長辞めて最後に単身京都に移り住むがいやいやそれはないだろと自分が老齢になった今強くツッコミたい。年取ったら金が命綱になるのがヒシヒシとわかる。身体だってうまく動かなくなるのが分かりかけてるはずだ。そこで貧乏な暮らしに戻ればどれだけまずいことになるか想像する能力などない人間が一代であんな会社作れるわけないだろう。あれはないな。

この映画残念ながらもうすぐアマゾンプライムでは無料が終わるそうです。(だから急いで見た)

他の芦川いづみの映画はアマゾンプライムで見られます。

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