松原智恵子-吉永小百合-戦争と人間_三部作(映画レビュー)

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松原智恵子 戦争と人間第一部 1970年8月 智恵子25才

戦争と人間第一部

松原智恵子/高畠素子 浅丘ルリ子/伍代由紀子 二谷英明/矢次樵夫 石原裕次郎/篠崎書記生 高橋英樹/柘植進太郎

3時間超えの大作。これが3部まである。その1作目。途中で「休憩」の文字がでるが映画館では一時休憩してトイレとかいってたんだろう。良い配慮。なんせ劇場でみたタイタニックはおしっこしたくなって筋があまり入ってこなかったからね。映画は昭和三年から始まり、中国満州関連と歴史的出来事や当時の軍閥を交え、伍代財閥を中心にした人間模様が描かれる。(伍代産業の現実のモデルは満州重工業開発株式会社だそうだ)

最初のほうは僕が歴史好きということもあり、ホウホウと面白かったものの、やはり長くて飽きて来る。この第一部はとにかく馬賊がうざかった。丹波哲郎を馬賊の頭目役にしてしまったがため活躍場面を増やしたのだろうか。とにかくなにかっていうと馬賊がやってきてこ○したり略奪したりしていく。

智恵子の役は伍代産業の中国出張所の社員の妻で日本人を父、中国人を母に持つハーフ。

しかーし、ここでもまた馬賊が出張所に攻めてきて略奪放火の上、智恵子を攫っていってしまい、夫の高橋幸治が金を持って後から馬賊のアジトに取り返しに行くと既に強姦さつがいされていた…(ここは描写はなく馬賊からそう話を聞かされ山の麓に埋めたと聞かされるのみである)なのでもしかしたら内緒で生きていて出てくるのかと思ったら出ないうちにアッサリ終わっていました。

ちなみに浅丘ルリ子は伍代財閥令嬢で高橋英樹とロマンスなのだがこの映画時もう30才なので少しキツい。あとにっかつへの布石なのかけっこうおっぱいやら裸のからみのシーンが多いです。エロてつってみてもやっぱり小難しいので一般受けは厳しかっただろうと思われる。

第一部では満州開発初期から張作霖爆破、満州国設立までやる。しかし石原莞爾役(山内明)の人、なんかオーラがないし切れ者という感じもないし、普通の人なんだよなあ、もっと尖った感じにしてもらわないと。

吉永小百合 戦争と人間第二部 1971年6月 小百合26才

戦争と人間第二部

吉永小百合/伍代順子 和泉雅子/梅谷邦 佐久間良子/狩野温子 浅丘ルリ子/伍代由紀子 高橋英樹/柘植進太郎

第一部では馬賊がウザかったがこの第二部では芦田伸介の子分のコロシヤ達がいつも南京豆かなにか食っててペッペプップと道と言わず、芦田伸介の部屋と言わず、応接室と言わず皮を吐き出しまくるのが気になって気になって話が入ってこなかった。それと戦場シーンで榴弾が炸裂する時に人間の四肢がバラバラになって吹き上がるのが無駄にリアルホラーになっててびっくり。第二部では伍代財閥の次女の小百合は出てくるけど智恵子は出てこず、ほんとに死んだんだなと思う。

小百合26才で16くらいの役をやってた。流石に少し苦しい。小百合の十代が光りすぎていたために…(最も姉役の浅丘ルリ子はもっと苦しいが…)
第二部では、第二次国共合作、盧溝橋事件等描いている。当時の記録映像で南京攻略戦の映像が挟まれる。画質の悪い中、南京にチハ軽戦車の大軍団が進撃していく本物のシーンはすごい。しかしなんと南京で30万人アポンを肯定していた…それに第二部ではやたら中国寄り、日本下げでストーリーが進行する。第一部の時点で彼の国から横槍が入ったのであろうか…第二部はとんでもないサヨク的ストーリーでした。

吉永小百合 戦争と人間完結編 1973年8月

戦争と人間完結編

吉永小百合/伍代順子 浅丘ルリ子/伍代由紀子 北大路欣也/伍代俊介 山本圭/標耕平 夏純子/武居苫

長かったこのシリーズもやっと終わり。この第三部完結編ではやたらと山本圭がボコされるのがウザかった。特高警察からぼこぼこに殴られる拷問。兵隊に徴兵されてからは訓練課程での理不尽な暴力、シナに渡ってからはシナ人をこ○すことをしないことから銃床でガツンガツン殴られる。このパターンが何回もある。(あれは普通は死んでる)いつもアマゾンでダウンロードしたものを飯時に見ているため、消化に悪い。まあ、とにかく旧帝国陸軍の理不尽体質をこれでもかと描き、徹底的に悪役として描かれ、シナ共産党軍が助けに入る英雄として描かれる。サヨクカラーに拍車がかかった。ちなみに小百合は伍代家を出て幼稚園の先生になった。

この三部ではノモンハン紛争までやっており、他の映画より詳しくやっていた。しかしノモンハンの研究が進んだ今では余りにも日本軍を弱く描きすぎている。映画ではその気があったけど大きくしたくないからソ連軍は侵攻してこなかった等苦しい言い訳をしていたが、ソ連軍の損害も明らかになってきた今ではソ連軍もかなりやられていたので侵攻出来なかったとのことだ。しかし映画の中で各部隊の司令官達が責任をとり、次々自決したというのは本当だろう。どんなに赤字出ても責任を逃れて自己保身しかしないどこかの会社の指導者達とは大ちがい。

まあ、最も中隊長レベルでは責任とってもその上の大元は生きながらえ、トカゲの尻尾切りするという腐った体質は敗戦時も戦後になっても続く日本の悪いところだ。アメリカはトップにちゃんと責任をとらせる。そこの違いだ。

最後ボロボロになって生き残った北大路欣也は次の太平洋戦争にも参戦したのだろうか。

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