吉永小百合-四つの恋の物語(映画レビュー)

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吉永小百合 四つの恋の物語 1965年12月 小百合20才

四つの恋の物語

吉永小百合/三沢三也子(三女)(20才)

芦川いづみ/三沢一代(長女)(30才)

和泉雅子/三沢志奈子(四女)(18才)

十朱幸代/三沢二美子(次女)(23才)

笠智衆/三沢平太郎(父親)

浜田光夫/久保隆太

関口宏/尾崎良彦

4姉妹の話で同じような設定の若草物語から丁度1年後の公開の映画である。出てくる四姉妹のキャストは若草物語から浅丘ルリ子が十朱幸代に入れ替わっただけ。

父親の笠智衆の定年退職のお祝いで浜田光夫も四姉妹の家にきている。(このころの定年は55才。笠智衆の実年齢は61才(のわりに老けている)

若草物語は浜田光夫を巡って浅丘ルリ子と吉永小百合が争っていたが今回は姉妹間での三角関係みたいなものはない。ただ末っ子の和泉雅子だけは今回も浮いた話はさらになかった。その代わり親父の笠置衆に纏わりつく若い女がいた。だが世の中そんなに甘くなくてやはり金目だったが。。

小百合は”会社の”電話交換手をしている。(電話局ではなく会社の!)このころまだ何人もの女性社員がプラグを差し替えて会社の代表番号にかかってきた電話を各部署に転送しているのだ。こんな職業の口があるなんていい時代だ。姉の十朱幸代、父親の笠智衆も同じ会社だ。(コネ全盛か)藤竜也から姉の十朱幸代にかかってきた電話を小百合は「いつも姉がお世話になっております」なんていいながら転送している。

浜田と小百合は幼馴染で浜田は何回か「好きだ」というが小百合はそっけない態度。とはいっても浜田には兄弟のような親しい接し方だ。

芦川いづみは今回バツイチで小百合達と実家にいる。そして不倫してる。いづみの前の夫は”いい人”だったが稼ぎが少なくて離婚したらしいことを言う。(厳しいねえ)いづみは自分の失敗から小百合には金持ちの関口宏とくっつくようにけしかける。

十朱幸代は藤竜也と付き合っているが結局別れる。だがそんなに悪い分かれ方ではない。しょうがないというような。

だがこの小百合の映画、「青春のお通り」よりよかったかもしれない。いままでで一番良かったかも。小百合と浜田光夫の距離感が凄くよかった。浜田光夫のように甲斐甲斐しく小百合に世話されたり、色々言われたかった。「ほんとあんたってバカなんだから」とか2,3回言ってたけどそう言われながら世話されたいわあ。

今回浜田光夫はまず電車でチンピラ四人に絡まれてる女子高生を助けたら駅でそのチンピラの一人からナイフで刺される。これがいつもの日活ヤクザ物みたいに「グサっ」とか音が出なくて無音なところが逆にリアルで怖かった。(前に読んだ現実に刺された人の話で刺されると腹にパンチくらったみたいな感じで無音で足から力が入らなくなるということだがそんな感じの描写)そこで小百合は言い寄られてる金持ち関口宏は放っておいて浜田光夫の看病にいく。

なんか今回の小百合浜田コンビのシーンは多幸感があった。

関口宏は金持ち息子の道楽でカーレースをやってる。カーレーサーは家が金持ちじゃないと普通はできない。小百合にはバラ50本プレゼントしたり金持ちの財力をフルに使う

浜田は刺されて入院したことで希望の会社の面接に行けなくなって入社出来ず、代わりに入った会社では帰りに工場の社員に取り囲まれて暴行受けてまた入院してしまう。なんという負のオーラだよ浜田と思った。が、実は会社名から組合へスパイとして送られるのを条件で入社出来ていたのだった。それが組合員の社員にバレたのだ。(なんという昭和だ。まあ現在では労働組合なんてほとんど機能してなくて既に会社とズブズブで組合費の徴収機関としての存在でしかないので、もっと悪くなっているのだが)

入院の知らせを受けて小百合はすぐに駆け付けようとするがいづみが「行くな、関口宏のほうを選べ」という

しかし小百合はお見舞いと看病に駆けつけるのだった。その日はベッド借りて病室で浜田の隣に寝た。

退院の日、「あたしがいないと一人で歩けないくせに」と小百合がいい、いい感じの恋人同士のようになっていた。

 

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