2019米ゴジラは庵野シンゴジラを超えたか? ゴジラ キング・オブ・モンスターズ レビュー

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2019/6/1映画の日、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(米題 Godzilla: King of the Monsters)日本語吹き替え版。

劇場に見に行ってきました。

私ハリウッドゴジラはミサイル3発で沈んだ弱々イグアナゴジラから全部劇場へ足を運んでおります。今回のゴジラ、迫力は史上最大規模。やはりゴジラだけは劇場の大スクリーンで見ると臨場感が大きく違います。十分お金を払って劇場で見る価値があります。

一言で言うと昭和の東映ゴジラを現代の技術とハリウッドの金でこれでもかと演出を派手にしたスケールアップリマスター版といった感じ。

なんかすごく懐かしい、小学校低学年に見たゴジラが蘇ってきました。

次に少々ネタバレはさみつつレビューします。

 

ストーリー

これは昭和39年公開の「三大怪獣 地球最大の決戦」とクリソツです(主観)。さすがにこれはリアタイでは見れませんでしたが「東映まんがまつり」で何度も劇場で再上映されましたし、テレビでも流れたので3,4回はみた作品です。

今あらためて調べたところこの映画で初めてキングギドラが世にお披露目したとのこと。

記憶ではゴジラ、ラドンがケンカしてるところへモスラ幼虫が仲裁してそのうちキングギドラが登場して1対3で死闘を繰り広げる。みたいなストーリーだったと思います。印象的なのはキングギドラの登場シーンですね。キングギドラが現れる前に大変な宇宙怪獣がくるから気をつけろとへんな格好の金星人が散々警告してて(子供の頃はこの人物シーンがえらい退屈)いざキングギドラが キタ━━━(゚∀゚).━━━!!!  となると最初なにもない空に怪獣の形のモヤモヤが現れてだんだん形になっていってギドラの形になるとともにエレキテルな鳴き声が響き渡るという伝説的な演出の登場シーン。まさに宇宙怪獣という名に恥じない異次元の登場。

子供心に「これは大変なやつが現れた。ゴジラも勝てないかも地球ヤバイ!」と思いました。

けどまあゴジラは主役でこの頃はかなり善玉として描かれてるので最後はキングギドラはまた宇宙へ逃げていきました。この昭和39年版はアマゾンプライム会員で無料で見られます。

さて今年2019年アメリカ版ですがゴジラは2014年版ゴジラの続きですので最初から海にいます。映画序盤、対怪獣国際機関のモナークの海底秘密基地の近くでちょい人間を脅かしてきます。

このモナークの秘密基地は地球上のあちこちに眠っている怪獣の近くにいくつも建設されておりモスラは中国、ラドンはメキシコで眠っていました。キングギドラは南極で氷付けにされています。私はここがすごく残念。氷付けにされていてはあの伝説の登場シーンはなしかと内心がっかり。

モナークに対抗する組織として、地球は怪獣によって浄化させられるべきと信じる謎の過激エコ軍団がおり、モナークの基地を次々武力攻撃して怪獣を次々起こして回ります。今作の世界線では太古の昔の地球は怪獣によって支配されており、人間とも共存し、調和がとれていたことが明らかにされます。

結局キングギドラも謎の過激エコ軍団によって蘇ってしまいます。(この途中で予想しやすいどんでん返しあり)

旧作の登場演出シーンはないものの、今作のキングギドラは気象をあやつる特殊能力が備わってます。そのせいでゴジラ他との対決シーンではいつも大嵐のシーンになり、ボロを隠しつつ迫力を増すことに成功しています。なにせ欧米人にはゴジラよりも伝説の生物ドラゴンに似ているキングギドラのほうが人気が高く、欧米人制作陣による特殊能力付与は当然でしょう。

最初はキングギドラ対ラドン、次に”キングギドラ+ラドン”対”ゴジラ+モスラ”といった順で戦います。途中、途中で米軍戦闘機とかが申し訳程度に抵抗しますがもちろん敵にならず。このあたりも監督の怪獣の圧倒的強さに対するリスペクトが伺えます。

しかも米軍はゴジラの足を引っ張り、あわや地球滅亡の危機までまねいてしまう。

ここで渡辺謙さん、ゴジラシリーズ引退の有終の美をかざる1人舞台シーンが入ります。渡辺謙の活躍によりゴジラ復活。ゴジラの新しい能力によりギドラはゴジラにほぼほぼこ○されてしまいますが、まあ次回に含みをもたせた終わり方になっています。

また今回、17頭(記憶)の世界の怪獣が目覚めてしまいました。最終シーンでは髑髏島のキングコングについても触れられており、次回予定作の「キングコング対ゴジラ」への続きを思わせる終わり方もしています。

エンドロールは日本版テーマ曲となる”ALEXANDROSのPray”は正式テーマ曲の後最後のエンドロールの時に流れます。この時日本語吹き替えクレジットが出ますが予備知識なしで見に行ったので主要登場人物の女性科学者を木村佳乃、その娘役を芦田愛菜、その親父を田中圭が演じていたことに気づき、全然違和感なかったことにビックリ。

特撮(CG)

当然のことながら着ぐるみではなく前編CG合成の怪獣シーンですが、かなりアップが多く、動き方も自然なのでリアルな大迫力の映像になっています。特にキングギドラの演出にはかなり気合いがはいってるなと感じました。

ただ今回ほぼ全ての特撮シーンが嵐だったり夜だったり海の中だったりと明るさが足りないとこばかりだったので、ごまかしてんの?とは言わないけどその辺ははっきりクッキリ太陽の下の映像見たかった。

昭和ゴジラリスペクト

あちこちに垣間見られる昭和ゴジラへのリスペクト、特に音楽に顕著に現れます。

・例えばモスラ登場といえば”ザピーナッツ”が歌う「モスラーやモスラー」が頭の中で勝手に再生されてしまうがこの映画ではゆるーく「モスラーやモスラー」のメロディが流れてきます。

どこかに小人でなくていいから双子ちゃんを映しておいてほしかった。

・街中をユックリ怪獣が歩くシーンでは”バーバーバーボボバ”のあれ、

ゴジラ登場シーンでは伊福部昭の初代ゴジラのテーマ曲(クレジットにも出る)が流れます

 

シンゴジラと比べたら

造形

造形は米ゴジラは完全に水棲生物としての区分けなのでクジラに似てます。手には水かきがあり、体型は中心部が太い水滴型まさにクジラですね。ただ泳ぎ方はぜかワニのように横にくねらせます。もともとクジラとゴリラの合成語としての”ゴジラ”なので間違いではありません。が、うーん、シンゴジラのようなインパクトはないですね。アメリカにしてはオーソドックスな形です。むしろ1984年版ゴジラのほうが迫力があります。

1984年ゴジラ

 

シンゴジラ

 

米ゴジラ

 

・必殺技:

口から放射能まあこれはどのゴジラも共通でして、今回の米ゴジラ、”体内で臨界反応を起こして巨大エネルギー波を放出する”新しい能力があります。でもその時のゴジラの体の変化演出、なーんとなくシンゴジラの演出と似てるんですよね。

こんな感じにひび割れて赤くなります

 

その後米ゴジラは熱風、シンゴジラは尻尾と背びれからレーザー出してビルやB2爆撃機撃墜と、やっぱりシンゴジラのほうがなんかかっこいい。

・ドラマ部分:

なんか特撮部分のみ焦点あててしまいましたさサブ要素のドラマ部分です。シンゴジラが外国人にあまり受けなかった理由にドラマ部分で「なにガヤガヤ煮え切らない会議シーンばかり映すんだ?」という意見が多かったと聞きます。日本人の私からしたらリアルだなあ(苦笑)というところで悪くなかったんですが・・

やっぱり米国人向けには今回みたいな設定のほうがわかりやすくて良いんでしょうね。実質10人未満で世界の運命決めてましたが(^^)。世界の怪獣監視するモナーク、この名前だとフィラデルフィアのモントーク密実験を思い出してしまう。ムー関連書籍によればその後火星に行ったりタイムトラベルしたり壮大な偉業を成し遂げてます。ついでだからメガフォースも登場してくれないかな。

個人的には「誰かがおなくなりになったおかげで世界が助かる」の筋書きはあまり好きではないです。アメリカだったら完全勝利のハッピーエンドくらいがちょうどいいんですけど。

観客層

観客層はまあ、お子様連れが多かったです。意外と女の子も多かった。すぐとなりは10歳くらいの男の子でしたが、やはりドラマ部分は飽きてました。(^^)わかるわかる。昭和ゴジラだと予算的に圧倒的にドラマ部分多かったけどこの米ゴジラはSFXシーンが半分くらいあったので昭和の子供より楽しめただろうと思います。

公開2日目の映画の日で18:00開演で半分くらいでした。もっと埋まってるかと思いましたが。2019/6/1,6/2土日2日間で動員47万9000人、興収6億7700万円(世界で193億円)で前回のゴジラの1.3倍の成績だそうです。日本での興行収入見込は40億円だそうです。ちなみにシンゴジラは82.5億円です。(wikipediaより)

3ヶ月くらいは映画館でやっていると思うので大迫力で楽しみたい方はどうぞ。ちなみにまだ埼玉では飛んで埼玉やってました。4ヶ月目に突入(^^)

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