風と樹と空と 1963年7月 小百合18才
吉永小百合/沢田多喜子
浜田光夫/手塚新二郎
川地民夫/安川三郎
大楠道代/会田かね子
和田浩治/高柳武雄
平山こはる/小石信子
十朱幸代/浅井秀子
山本陽子/斎藤千絵
槙杏子/安川澄子
そもそもネットでこの写真見かけたことが見る切っ掛けだった。
未舗装の道路、緑の多い住宅地、左側はいかにも金持ちそうな門、そこに吉永小百合と浜田光夫が写っている。特に未舗装の道路と右側奥に写っている家が凄く懐かしい感じがした。この映画見たいと思って急に見始めた。
吉永小百合が津軽から東京へ働きに行くということでオート三輪で両親に励まされながら駅に向かうところで始まる。
映画半分くらいまですごく集中して見てた。吉永小百合の映画の中でも凄く引力のある、テンポの良すぎる映画だ。
小百合は地元仲間合わせて6人で東京に出て来てある社長の家にお手伝いとして働きだす。仲間も各々の就職口で働きだす。最初に書いた写真は残念ながら映画の中で使われた社長宅のロケ地ではなかった。映画の中では門の前は舗装されてたし、門の形も違う。写真は後で宣伝スチールとしてどこか似た風景のところで撮られたものだろう。
まあいつもそうなのだか、とりわけ今回は小百合のPV映画としての要素が強くずっと出突っ張りで魅力爆発である。小百合は映画の中でモテまくりなのだが中盤の仲間の結婚祝いの席で「恋人のいない私は悲しい」と管を巻く。
バリバリ新人の山本陽子が出て来るシーンはここしかない。(一番右の女性)
この映画、沢山の俳優が登場してるかとくにかわいい女優が沢山出て来て良き。
若き十朱幸代がお手伝いの家の息子の病身の恋人として出て来る。(この人20年後の池中玄太80キロでも顔が変わってなかった)
お手伝いの家の娘からもらった水色のワンピースを着てあるく小百合がスタイルもよく美しい。本人も自分を周りに見せたいから歩いて駅まで行くと言って憚らない突き抜けた率直さ。
浜田光夫から告白されて青森へと帰る浜田光夫への見送りを逡巡して間に合わなくなってしまい、最後は草野球のシーンで終わる、え、ここで終わり?という終わり方。
告白(後ろのセーラー服は劇中での浜田光夫(左)の妹、妹同伴でデート、そして告白、オープンな時代だ)
最後の野球のシーン
ところで昭和ならではというか、AKBなら即解雇の未成年飲酒とかノーヘルバイク二人乗りとかえ、?というシーンも結構ある。
恋のハイウェイ 1967年3月小百合21才
吉永小百合/梶若葉
山本陽子/浜野節子
関口宏/森道夫
新克利/柳金次郎
奈良岡朋子/梶森子
題名にハイウェイとあるが、別に高速道路を走るロードムービーではない。今回の小百合はベリーショートにしてしまっているのが残念。
小百合は母親がクラブのママの母子家庭である。カメラマンの短大を出してもらっている。この母娘が暮らす建物(マンション)が昭和42年にしてはすごく近代的で現在のものといってもわからないだろう。
いつも思うのだが、昭和40年頃って基本的には現在と遜色ない風景だ。一通り全部ある。おまけに自由もある。今よりいい世界な気がする。但しこのマンションにはなぜかエレベーターがないのか夜はとまってしまうのか遅く帰ってきた母はいつも階段で5階くらいの部屋まで戻る。最初の場面、階段上って疲れて途中でタバコ吸おうとしたとき娘の小百合がそっとライターで母に火を付けてやるところから始まる。このシーンはラストのほうで小百合が家に帰ってきた時の対比になっている。
小百合は母(奈良岡朋子)にもう家出すると宣言して東京に向かう。頼ったのはカメラの学校時代の同級生の関口宏で最初から小百合に惚れる。小百合は上手いこと関口宏のつとめる雑誌社に就職する。
しかし家がないので同じく上野動物園で働いている幼なじみの金次郎(新克利)のアパートに泊めてもらう。もちろん金次郎は昔は小百合にいじめられたといいながら小百合が好きである。
居候させてもらうが自分には手をだすなととして自分はベッドで寝て主の金次郎には押し入れでねさせる小百合。これでも許せてしまうのは流石だ。
小百合は何時までも自分のアパートを決めないことで小百合の泊まる家問題は最後まであっちこっちに泊めてもらってフワフワしたままだ。
山本陽子は関口宏の雑誌社の受付嬢であり、関口宏が好きでそこに転がり込んできた小百合にいつもムスッとした態度をとる。
途中どこにも泊まる場所がなくなった状態になった小百合に関口宏から陽子のアパートに泊めてやってくれといわれて一応小百合を自分のアパートに入れるが関口宏が好きな陽子は耐えられなくて切れて泣き出してしまう。
こんなに好意をよせられる関口宏が羨ましい。
最初のほう小百合は高校の同級生の美沙に再会してその恋人であるサックス奏者の左近にもちよっかいだされる。
まあ、いつも通り小百合は周辺の男たちからモテモテであり、そのせいで周辺の女性たちと軋轢も生じてしまう。要は恋のわちゃわちゃ状態になる。
もしモテモテになりたい女性がいたら小百合の映画をみてイメージトレーニングすればモテモテ状態を引き寄せできるんじゃないかと思うくらいいつも小百合はモテモテだ。
途中生き別れになった父親に会いにいったりとすこし親子問題も挟みながら最後は金次郎に小百合が「好きだ」と言ってなんとなく終焉する。
関口宏と山本陽子にも婚約者として金次郎を紹介すると途端に陽子は機嫌がよくなり、社屋の外まで見送りに出た。
ところで話の途中小百合が出張の途中で母と会って一緒に遊ぶ一見教習所かと思うようなボロい車を運転して遊ぶ施設が登場するがこれはポンコツサーキットといって廃車寸前の車を当時一時間300-500円くらいで敷地内で運転できる遊戯施設である。
無免許でもOK、速度出さなければあちこちぶつけてもOKという、流石自由な昭和という感じで面白い。YOU TUBEにも動画があった。
なんかほんと中期昭和に行ってみたくなる。
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