錆びた鎖 1960年11月 礼子20才
笹森礼子/冬木美枝
赤木圭一郎/長岡英二
小高雄二/長岡健一
白木マリ/沢井加奈子
赤木圭一郎と笹森礼子は日活が売り出そうとしたペアだ。吉永小百合と浜田光夫のように。赤木は港湾荷受会社社長の息子だが親父が別の女に産ませた子を引き取って育てたので兄の小高雄二とは異母兄弟である。(日活はこのパターン多いな)笹森礼子は兄弟のいとこで青森の資産家の娘。気軽に会社の中に入ってきて小高雄二と廊下でいちゃついている。
このデートの約束が仕事でだめになったとき「いや!」と言って横向くこのシーンいいねえ。
この後小高雄二は2千万円の手形を奪われてしまうのだが。。(そこのシーン後で見返すと銀行員になりすまして手形を奪おうとするやくざがたばこ吸うとき小刻みに手が震えていたりして芸が細かい)
小高雄二のデートがだめになった礼子は弟の赤木と港湾労働者が集まる居酒屋に行き、酔いつぶれて兄弟の家に転がり込むのであった。
小高雄二は秘書の白木マリとは愛人関係である。
二千万円の手形はいつ間にやら悪徳ブローカーの大坂志郎の手に渡り、会社社長の親父を消せと命ずる。
珍しく大坂志郎が悪役だ。(左端)そして右のたばこ持ってる男はまたしても近藤紘である。
親父は手形を返すぞと料理屋に呼び出され、毒入り酒を飲まされて心臓麻痺としてこ〇されてしまった。代わりに小高雄二が社長に収まるが手形を返すことと引き換え大坂志郎に会社の専務として会社に迎えることになってしまう。
大坂志郎はカルロスゴーンのように社員に厳しく当たり、社員から早く追い出してくれとの陳情、小高も疎ましく思っており二千万円をなんとか工面して返そうとする。
赤木の産みの母親のクラブのオーナーママの元へも頼みに行く。バックの外人ダンサーの踊りがエロイっす。
しかしどこも貸してくれず、最後は笹森礼子と結婚して持参金から二千万円を取ろうとしたりする。(当時は持参金制度ってあったのだろうか?結納金は男側のほうが多く払うのが普通だとおもうが)まあ赤木から結婚はやめてくれと言われたのもあり結局結婚はせず、持参金から二千万円の道も絶たれた。しかし赤木の本当の母であるクラブのオーナーママが現金で貸してくれることになったがまたしてもその小高はその現金を奪われる。(なんかもう見てて予定調和だなあとしか。。)
最後は赤木と港湾労働者たちの働きそして警察も介入してくれて悪者は成敗されるのであった。
なんか赤木圭一郎は他の日活男優スターと違ってあくが強い。(なんか疲れる)どちらかというとスポーツ選手のようだ。
ノサップの銃 1961年9月 礼子20才
笹森礼子/仙田ユキ
宍戸錠/ガン
南田洋子/君塚はる
葉山良二/浅川進次
舞台は根室の漁村で網元は2軒ある。礼子は網元(仙田)の娘で父親が亡くなったばかり。やくざな叔父が礼子の後見人として家に入ってきており、もう一軒の網元(浅川)の葉山良二の事業をつぶそうとしている。さらにその息子もやくざでいばりちらすやつで礼子をわが物にしようとしている。葉山良二はもう一軒のほうの網元の息子で礼子の許嫁みたいな感じ。南田洋子は漁の期間だけ雇われる女たちの一人として葉山のほうの網元で働いてる。宍戸錠はは礼子のほうの網元にやとわれた。今回の錠は拳銃でなくセミオートライフルを持ち歩いている。走っている汽車の窓からぶっ放したりしてる。
このパルメM88という銃が元ぽい。ネットで調べると日本でも所持可能とのこと。
錠は礼子が手籠めにされそうになるのを何度も邪魔して助ける。
礼子はちょっとだけ錠にグラっとくるのであった
錠はどちらかというと南田洋子に好かれている。南田洋子は実は母親違いの礼子の姉であった。(もうこのパターン定期)これがしらされるタイミングが南田がやきもち焼いて礼子とつかみ合いの喧嘩するシーンであった。
葉山良二の網元(浅川)は倒産の危機にあり、最後のチャンスの漁も失敗に終わり、葉山良二は立て直し資金として父の昔の友人から現金の800万を借りることに成功。葉山が札幌から納沙布まで運ぶ汽車の途中で金を奪おうとする仙田がやとったヤクザ者と錠とで最後の激戦になる。敵が奪ってジープで逃げる後を錠が馬に乗って追いかける。「ヤアヤア」と馬を急がせる錠。馬でジープに追いつけるわけないのにこのシーン撮りたいだけでお馬さんに無理をさせてかわいそうと思ってしまった。。
だがまあそこは映画、結構長い時間走って錠がジープのタイヤを撃ち、見事奪還。ヤクザ者の自供により悪役叔父も逮捕された。
錠はやはり山に帰るといい、村を去るところを南田洋子が追いかけていった。
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