アマゾンプライムにて高い城の男シーズン1、2を見終わった。
まさに当ブロクの趣旨にぴったりのドラマであり前から見たかったが偶然アマゾンプライム会員視聴可能になっているのを見つけた。
原作者はフィリップKディック、映画ブレードランナーの原作者(本の題名:アンドロイドは電気羊の夢をみるか)であり、SFマニアさんには絶大な人気があり、”でえく”なんて言われています。
(大学時代の経験よりSFマニアもまたかなり偏った個性的な性格の人が多かったです。)
まだこの原作は読んでいません。
ストーリーをネタバレしながらも細かいところははしょって話しますと、
主人公は当初日本領にいるアメリカ人の女性とドイツ領にいるドイツ人の男性(実は奈チスのスパイ)のダブル主人公。(どちらかというと米国人女性がメイン)
第2次大戦でどういうわけか日本とドイツの枢軸軍が圧倒的勝利を収めておりアメリカは西側1/3を日本、東側の1/2がドイツ領になっている世界、アリゾナ州あたりから南北に非武装中立地帯の無法地帯になっている世界。
年代は1962年、その世界では謎の8ミリフィルムが出回っており、高い城の男がレジスタンスを使ってフィルムを集めている。内容は史実通りにアメリカが勝利した世界の記録だったり、近未来の枝分かれした平行世界が記録されている。フィルムは話が進むうちに何百と存在するのがわかる。作中で”田上通商大臣”が米国が勝った世界を行ったり来たりするうちに1本を持ち帰ってきたりしてるのでそのような経路でフィルムが持ち込まれたと推測できる。
シーズン1はこのフィルムの争奪戦で最後は男性主人公が見事1本をドイツに持ち帰れそう、あたりで終了。最後のシーンでまだご存命の火トラがオーストリア国境の山の頂上の城でフィルムを見てるシーンが流れ、部屋の棚にフィルムが沢山収めらてるので、
え?高い城の男って火トラーのことだったんかー!
と思わせて終了。
シーズン2ではほんとの高い城の男:(ホーソンアベンゼン:日本領にいる。)が途中で登場して膨大な数のフィルムを倉庫にため込んでいて、それを見て、自分の望む世界線のフィルムの世界にいくように画策しているのが明らかになる。火トラが亡くなり、総統代理としてドイツトップになった男性主人公の父親が世界統一帝国を作ろうと画策して、火トラを暗殺したのは日本だとして日本に核攻撃を含んだ最終戦争をしかけ、日本を滅ぼそうとするも、からくも開戦は回避される。
というストーリー。フィルムの謎は完全解明されておらず、シーズン3が作られるかも?という尻切れトンボな最後となっておりました。
それとホーソンが別世界線のものと思われる音楽を聴いているシーンもあるのでフィルムだけでなく録音テープなんかも並行世界から持ち込まれてそうでした。
それかホーソン自身が米国勝利世界線からのトリッパーかもしれませんが。
ドラマは最初かなーりゆっくりと話が進み、いらいらします。アマゾン評だと3話くらいでイラついて脱落してる人も見かけます。
日本は戦後15年たとうというのに核兵器開発はできておらずドイツに核攻撃されたら報復の手段がなくひとたまりもない状態。
シーズン2では開戦すれば2週間で日本人3800万人の犠牲を出してドイツが勝利すると言ってました。
よく登場する市場は完全にタイの屋台街、
そもそも役者にはあきらかに日本人は一人もいない。どさくさに日本兵が朝鮮語を話してる場面もあり。
憲兵隊の銃器はいまだに南部14年式が正式けん銃で歩兵銃は38式の単発銃。ドイツはコンコルドを開発実用化してるのに日本はいまだにプロペラ機らしいというまさに白人至上主義の腹立たしい世界であります。
田上通商大臣の執務室の床は畳敷きの上に土足で仕事してるという挑発的な設定。(向こうのプロデューサーが日本を知らないのか、それともネタなのか?)
地図でみる平行世界
そして劇中で一番ホウと思ったのが世界地図。
ドイツはアメリカの占領地の他、イギリス含むヨーロッパ全土から中近東、アフリカ全土、南米も半分収めています。世界の資源地帯全てを手中に収めているのでほっといても全地球掌握しそうです。
スエズ、パナマの重要物流運河もドイツが抑えており、まあ無敵です。
対する日本の占領地は意外なところが入っています。オーストラリア全土、中国主要地域はいいにしてもインド全土、あとロシアのシベリアからの東側も入ってるのが意外でした。アメリカ、中国、ソ連の3正面作戦に成功したのでしょうか?ゲーム太平洋戦記であれば乱数結果100回くらいやり直せば可能でしたがwww。
南米はチリのあたりを縦長に領土にしてるのはやはりサーモンとかの海産物資源のための重要拠点としたのでしょうか
とにかく維持管理、輸送コストばかりかかりそうですぐあちこち独立されてしまいそうです。
2chにもこの状況と似たようなトリッパーが降臨していた・・
このドラマみて前に2chに二人くらい降臨した
北日本半分がソ連に占領された世界からきた人
を思い出しました。
一人は北海道かどっかの居酒屋で知り合った男が平行世界からきた人で2次大戦時にソ連に北日本が占領されてしまい、完全なソ連従属の社会主義国になっていて、徴兵制があり、文明も低くてみんな食べ物にも困っている世界。
もう一人は車で群馬あたりを走っていたとき迷い込んだ平行世界がソ連従属の社会主義国でそちらの警察に逮捕されてしまい、白黒テレビがある部屋に入れられてしまったが、なんとか帰ってこれた話。
「高い城の男」では平行世界に行った人あるいは平行世界から来た人は映像持ち帰っていましたが、2chの方たちはいつもいつもスマホから写真が消えただとか映っていてもボケボケだったりが残念なところです。
前に白亜紀に行って帰ってきた人はこれが恐竜の写真だとかいってなにかの毛皮のクローズアップ画像載せてたっけwww。
高い城の男でのほっこり要素
このドラマ全体的になにかイメージ的に寒いんですがスミス親衛隊大将の二人の娘さん(小学生)たちが唯一のほっこり要素です。よくスミスの息子兄と絡んでました。
回復の見込みがない病気になると安楽死させられてしまう設定のドイツですが、スミスの息子が筋ジストロフィーになってしまいます。
父親のスミスはかなり深刻になってこの事実を周りにも本人にも秘密にします。が、そのころ息子(中学生)のトーマスはクラスに好きな子ができます。すると妹さんたちが
「トーマスが恋してチュチュチュ」なんてはやし立てます
深刻なスミスの横で
病気のせいなんだが、階段踏み外すと妹さんたちが
「あーあドジね」「あははは」
スミス:「ばかにするんじゃない!
妹たち:ショボーンと退避
スミスが戦争を回避させたあと、テレビに出たのを見てトーマスが重大決断した時の妹は
「パパを見習って立派な大人に、なるつもり?(´▽`)」
と、おませかつ無邪気な発言ww
この10秒後に最大の悲しいシーンが・・・・
このドラマ最初は吹き替え版あることわからなくて字幕で見てたのですがそのときはjap、jap 連呼されるんで嫌な気分でしたが、吹き替え版だと表現がやわらかくなり、シーズン1ではやなやつだった憲兵隊隊長が正義の良い人になり、途中で殺されてしまう日本軍人は前段でかなり悪に描かれているので日本人の私が見ても
まあしょうがないかな
と思わせて、日本人がみてもそれほど嫌な気分にはならないと思います。
どーせ最後はUSA連呼して日本人がんがんたたかれて終わるような展開なんだろと思ったけどそうでもなかったし。なかなかその辺はうまいつくりでした。
このブログ少しでも面白いと思う方は見て面白いと思います。
高い城の男はアマゾンプライムビデオで見れます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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